ものづくりコラム 設計、生産管理、原価管理などものづくりに関するトピックを毎月お届けします。

2025年

ビジネス用語としての「壁打ち」は、ここ数年で広まりました。当初は起業家や経営者が事業アイデアや戦略を練る際に他人の意見を求めるために使われていましたが、現在ではアイデアを練るコミュニケーション手法として広く利用され、有識者に代わり生成AIを壁打ち相手として利用することが増えています。生成AIは時間を気にせず意見交換ができ、人に頼む場合のような準備や気兼ねも不要です。今後、業務が複雑で多くのデータを扱う製造業において、壁打ちの巧拙は仕事のパフォーマンスを大きく左右すると思われます。

インダストリー5.0は、人間と機械の協働、サステナビリティ、レジリエンスといった3つの特徴を通じて、より柔軟で持続可能なものづくりを実現するための重要なステップです。日本の製造業は技術力や品質の高さで世界的に評価されていますが、DXの進展においては、主要各国に遅れをとっていると指摘されています。次世代ものづくりの在り方と日本製造業の対応について考察します。

在宅勤務はコロナ禍を契機に急速に普及し、現在も多くの企業で利用されています。しかし、イノベーションや生産性に敏感な成長企業やDXを率先する先進企業から、出社回帰の傾向が見られるようになりました。英の科学誌「Nature」では、出社と在宅勤務のハイブリッド勤務にするとフル出勤と同等の生産性を上げられる可能性があるという研究結果が掲載されています。運用方針は各企業に委ねられるものですが、職種やプロジェクト、入社年数ごとに最適化していくことが必要ではないでしょうか。

「Fit to Standard」(F2S)は、ERPパッケージの標準機能に業務プロセスを合わせるアプローチです。従来の「Fit&Gap」はカスタマイズが多く、コスト増大や納期遅延が問題でした。F2Sは低コストで迅速なパッケージ導入ができるとともに、その機能を最大限に活用できることから企業の競争力を高めることが可能です。F2Sでの導入の際には、ユーザー企業は、標準化する部分と独自性を保つ部分のバランスを取ることが求められます。今回は大きく変わるユーザー企業の役割について考察します。

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