2009年03月01日
USBの進化!データ転送速度が10年間で約400倍!!
USB 3.0とは
USBは良く耳にする言葉だと思います。USBとは、Universal Serial Busの略であり、コンピュータに周辺機器(例:キーボード、ハードディスクなど)を接続する規格の一つです。その最新規格が「USB 3.0」、通称「SuperSpeed USB」と言います。今回は「USB 3.0」についてご紹介します。
USB 3.0の特徴
規格名(通称)
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USB 3.0 (SuperSpeed USB)
|
USB 2.0 (Hi-Speed USB)
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最大データ伝送速度 | 約5Gbit/秒 | 480Mbit/秒 |
最大伝送距離 | 3m | 5m |
ケーブル内の信号線の数 | 9本 | 4本 |
低消費電力化に向けての規定 |
規定あり | 特になし |
通信モード | 全二重(※1) | 半二重(※2) |
給電力 | ローパワー・クラスでは150mA,ハイパワー・クラスでは750mA | ローパワー・クラスでは100mA,ハイパワー・クラスでは500mA |
※1:2点間でデータ信号伝送を行う場合に、論理的に2本の信号線を使用して双方向の通信を行うもの。 同時に上下の通信が可能である。アップロードおよびダウンロードの通信を同時に行える。(例:電話)
※2:2点間でデータ信号伝送を行う場合に、論理的に1本の信号線を使用し双方向通信を行なうもの。同時に上下の通信ができない。(例:トランシーバ)
【USB 2.0の約10倍の転送速度】
「USB 3.0」のデータ転送速度は約5Gbpsになります。転送速度と言われても分かりにくいかもしれませんが、25GBのファイルをバックアップするのに、約70秒で転送が可能になると言われています。これを「USB 2.0」で行なう場合は約15分、「USB 1.1」の場合は約9.8時間もの時間がかかっていました(図1)。今回発表された「USB 3.0」は高速になることがわかります。
(図1)USBの速度イメージ
【これまでと互換性のあるコネクタ】
コネクタの形状は今までのものと同じため、「USB 2.0」インターフェースと互換性を維持しています。そのため「USB 2.0」対応機器に接続しても問題なく使えます。但し、この場合の性能は接続する既存USB機器(ここではUSB 2.0)のものとなります。
また「USB 3.0」では、転送速度と電力供給能力を向上させるためにコネクタ中の端子の数が見直され、4本から9本に増えました。また一つのコネクタにデータ送受信を行なうための線が複数あるため、「USB 2.0」では不可能であったアップロード及びダウンロードの通信が同時に可能になりました。(図2)
(図2)USB2.0と3.0の通信イメージ比較
【省電力機能】
「USB 3.0」では、新しく電源管理オプションが搭載されています。USBで接続されている周辺機器が使用されていない場合は、周辺機器がスリープ・モードに変わります。このモードでは電力消費を抑えることができるため、ノートPC使用時の電池切れの心配が少なくなります。
今後の発展性
先ほども述べたように「USB 2.0」と比べて、大容量の情報を高速で転送することが可能です。例えば、大量のデータを扱うバックアップ作業やリストア作業に「USB 3.0」に対応した製品を用いることで、大幅に時間を削減することができるようになります。
この「USB 3.0」の規格は、2008年11月17日に次世代の仕様策定を完了しました。2010年に「USB 3.0」に対応した周辺機器が登場する予定です。
今後は、転送速度が約120?150Mbpsのハードディスクや1.2GbpsのSSD(※) 製品などの周辺機器の性能向上で、「USB 3.0」はその価値を発揮すると考えられます。
※SSD(Solid State Drive/Solid State Disk)は、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置のこと。データの読み書き速度が速いのが特徴。
2009年3月
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